まず、作例やると言ってもキットが売っていない!(笑)
編集部も手持ちがない、というわけで禁断の海外通販を使い国産製品を買うという
離れ業をば。

北アフリカ戦線の主力としてM3を使ってた英国から来たリーというのもなにかの縁か。
タミヤのM3リーはなぜか部分的にディーゼルエンジンを搭載したタイプの形状が混じっており、それが一番色濃くでているのがシャシーのリアパネルです。
共通金型でガソリンエンジンタイプのパーツが入っているタミヤM3グラントを流用すれば
簡単に補正できるのですが、共通部品であるホイールの形状が違っているのは直せないので
思い切ってタミヤM4シャーマン(初期型)(サンダース付属のおケイさんが乗ってるシャーマンですね)とニコイチしてしまいました。
M3リーはM4シャーマンの開発が間に合わなかったためつなぎで作られた戦車であり、
初期のシャーマンとは共通の部品がいくつか見られる上、タミヤM4初期型は
比較的最近アップデートされたキットですのでディティールアップに最適なのです。
シャシーは上部車体に合うよう元のM3のシャシーをゲージとして側板をかさ上げ。
ついでに特徴的な車高を再現できるので4mmほどかさ上げしちゃいます。
この工作をしますと上部のウラがばっちり見えてしまうので穴はプラ板で塞いでおきました。
履帯は毎度おなじみアスカモデル(旧タスカ)のベルト履帯T51タイプ。
砲塔の正面形が実車ともCGとも違うのでふちに黒瞬着を盛って整形。
イメージとしては半球から角を落とした四角形にする感じでしょうか?
砲の下の切欠きもフタのラインまで埋めます。車長キューポラの前面もなめらかに直したり。
自作した車長ハッチと、操縦手ペリスコープカバー(副砲の下)。
ペリスコープは不要になったアンテナベースを半分に割って製作。
M6・37mm砲はRBモデルの金属砲身。同軸機銃はタスカシャーマンの余り。
75mm主砲はタミヤM4の砲を小加工。キットベースでもOKです。
雑具箱はプラ板で囲って形状変更。アンテナベースの穴を埋める時などリベットがかかる箇所は思い切ってリベットごと削り落としてしまい、
シャシーの裏のリベットを移植して復活させるときれいに修正できます。
車体上部のOVMのダボ穴はパテで埋めるには大きいのでドリルで広げてプラ棒で埋めてます。
燃料タンクのキャップはCGモデルを観察すると途中でデータ量の関係からかモデリングをあきらめたフシがあるので、
全箇所にそのまま取り付けてます。ガソリンエンジンタイプのM3M4系は
飛行機のエンジンを積んだ大食らいなのでおそらくタンク2箇所じゃ足りない(笑
M4車体とニコイチするとフェンダーのつじつま合わせが必要ですので、
M4シャーマンと同形状にプラ板でリブをつけています。CGモデルでは省略されていますが
構造上こうなっているはず。
車体前部機銃の膨らみは削り落として穴を埋めます。肉厚なので加工は比較的簡単。
今回は大改造だったわけですが、車体形状そのものにはほとんど手を入れていません。
(ただし車高上げについては特徴的なシルエットを比較的カンタンに再現できるため「ついでに」やっています)
というのも色を塗ってデカールさえ貼ってしまえばガルパン車両に見えてしまうので、
CGモデルと比較してどこが何cm長いとかやっても意味がないと考えているからです。
もちろん100%マネする必要はありませんので、部分的にでも参考にして頂ければと思います。